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悩む前に読め。

どっかん。
何の略か、読書感想文。
略してどっかん。センスの無さに泣けてくる。

昨今、悩み多き青少年が、自己啓発本やらネットの悩み相談に駆け込み時間を費やしているという憂うべき事態になっているとか。

そんな時は本を読みましょう。

よく本屋で見かける
××になる方法、あなたも幸せになれる云々、心が軽くなる云々の自己啓発本は駄目。
んなモンに金使うよりノンフィクションや小説を読んだ方がよっぽど勉強になる。

元気出してね★系の生温い慰めの言葉の羅列本なんぞ、立ち読みで目次読んだら大体わかるんだよ。

それよりも、自分以外の人生を生きる人の物語を読め!地を這ってでも生きる図々しさ、
凄惨さ、土下座したくなる程のたくましさ。それらが名著の中にはぎっしり詰まってる。


私は本の虫ですが、その読書傾向には若干偏りがあります
ただ、読み溜めるだけじゃあ勿体ないのでここで紹介。
面白いと思っておすすめしますが、中には毒が強すぎるのもありますので、参考までに。

①吉原花魁日記 森光子
あの東山ノリユキ氏のパトロンのでんぐり返りの人じゃ無いですよ。同姓同名の別人ですよ。
実際に吉原遊郭で大正13年まで女郎として働いていた人の手記。
日本はね、赤線地帯といって昭和30年代まで売春を国で認めていた地区があるんですよ。
吉原というのは江戸時代から続く、お国公認の売春地帯で、そこで、全国から売られて来た
娘ッ子たちが安い賃金で搾取されながら、その地区を年季が明けるまで(その多くは病気に
かかったりして年季=28歳まで出る事はなかった)ろくな医療も受けられずに春を
ひさいでいたんです。労働基準法なんてここ最近の概念だってことが思い知らされる。
女郎に対しての当時の差別意識もビンビン伝わって来る。
現実に花魁していた人が書いた手記。小説では無いので中盤だれますが(私がね)、
生まれ故郷から女衒に連れられて初めて客を取る迄の心情や、意を決して、吉原から脱出する下りなんかは実にリアル!!
リアルも何も実際あったことですから。
(吉原を身請けや年季明け以外に抜け出すのは御法度。途中で捕まると壮絶な拷問を受ける。)
大正13年というからあんまり遠い話じゃないんです。

最後まで読むのが面倒な方は、最初の初めて客を取らされる下りと最後の吉原を抜け出すシーンだけ読んでも十分面白いと思います。


悩む前に読め。_c0123132_18441052.jpg

























本の表紙こんなんじゃ全くないです。この絵をヒントに本屋を探したら絶対見つけられません。
by reikul | 2011-01-09 19:01 | これを読め。

★★天使喫煙★★

2009年から色々と人生漂流記。


by reikul
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